母娘ふたり旅

精進ケーキ

こんにちは。
台風が次々とやってくる10月。
各地で大小様々な被害が出ている模様ですが、みなさんはご無事でしょうか?
ここ静岡市清水区では海岸付近に大きな被害があり、一時は高速道路や鉄道も制限されるほどでした。
被災された方々、一日も早い復旧を願っています。

さて。
そんな台風が近づいた先週末、母とふたりで和歌山県の高野山へと出かけてきました。

先月のとある日、母との会話で年齢の話になり、「残りの人生10年くらいかなぁ」とふいに母がつぶやきました。
母は来年で70を迎えます。
日本人の平均寿命を考えれば、人生80年として確かに残り10年。
人の寿命など誰にもわからないし、10年以上生きることだって逆に明日事故で亡くなることだってありえます。
けれども、10年という具体的な時間を意識したことで、ここ10年の時の流れの早さを思うとあまりにもあっという間に過ぎ去ってしまいそうで、ハッとさせられ、母としておきたいことはいろいろやっておこうと、急に決めた旅だったのでした。

高野山へは8時間かけドライブ。
知らない道を、しかも高速道路を、わたしの運転で往くのは、母も助手席に座っていただけとはいえ、だいぶ疲れたことでしょう。

ようやくたどりついた高野山は、台風予報の影響もあってか、いっさい混み合うことなく、奥の院までゆったりと歩くことができました。
雨が止んで霞がかった景色がますます神秘的。

奥の院

お世話になった喜常院という宿坊は、私たち以外はすべて外国人観光客。
ご住職のお話では、高野山が世界遺産に登録されてからというもの日本人はどこへ行った?と思うほど、外国人観光客が急増したのだそう。

お庭が見える落ち着いたお部屋でのんびり。
テレビをつけずに、静かな時間を過ごしました。

宿坊

こちらの宿坊には、お地蔵様がご本尊として祀られていました。
お地蔵様の年齢は、9月で723歳を迎えられたそうです。
「723!」
母とふたりで、顔を見合わせました。
「ナツミ」だね、と。

今年8月以前でも、また来年以降でも、数字がひとつ違っていたらこんなご縁は感じなかったね、と
今回このタイミングでこちらの宿坊を選んで泊まったことに特別なものをふたりで感じました。

母とのふたり旅は、振り返ってみれば初めてのことで、普段いつも二人行動の多いわたしたちにとっては何だか意外なことのように思えましたが、早朝のお勤めや美味しい精進料理と甘味にも大満足で、またいつもとは違った本当にいい時間をもてました。感謝。

時間、大切につかっていきたいなぁ。

精進料理

みろく庵

Natsumi

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